2024年12月下旬
和歌山県 中紀の地磯
年ももう終わりという年末の朝、そろそろシーズンインしているであろう青物を狙って自宅近くの地磯へと出向いてみた。
この日は夜明け後1時間くらいまでの短時間勝負、あれこれ試しながらの釣りは効率が悪い。ならば使い込んだ信頼のおけるルアー1本で勝負を掛けよう、と心に決めて釣り座に立つ。
時期的に水温が明確に下がってきているタイミング。
水温が下がると魚も餌を選り好みしている余裕がなくなるのかルアーサイズにセレクティブでなくなる傾向を感じるが、そうなればベイトを気にせず大きめのルアーで勝負をかけるのが得策だ。
なぜかといえば、大きめのルアーの方が飛距離が出やすいので広い範囲を探れるし、使い方を変えることでルアーアピール強弱をこちらの意図でコントロールができるから。
特に冬場は季節風の影響で波立つことも多く、そのような状況下で魚にルアーの存在を気付かせるために大きめのアピールが必要となる場面も少なくはない。
こうした、冬場の青物狙いに求められる条件をかなり良いバランスで実現しているのがバンジーポッパー160で、特にこれからの時期はこれさえあればどうにかなると言えるくらい手に馴染んだ信頼のおける相棒だ。
普段は安全面を考えて海の様子をはっきりと目視できるようになってから釣りを始めることが多いのだが、この日は風も弱く海も凪いでいることから夜空が白み始めたタイミングで釣りをスタート。
ルアーの着水点が見えるようなるにまではスローなテンポの連続的なポッピングで様子をみる。
これは、魚がルアーに気付いたとき、視界が効き難い中でも確実にルアーへバイトしてくれるようにというのが一番の狙いではあるが、キャストごとに投げる向きを変えつつ釣りを続ける中で目の前のフィールドの潮の動き具合を感じ取るという作業も兼ねている。
そして、この潮の具合をはかる作業はいつも同じルアーを使って行った方が圧倒的に精度が高く、これを続けることで微細な変化まで感知できるようになってくる。
バンジーポッパー160は昨年リリースされたルアーだが、こうした作業の積み重ねによって、今ではぼくにとって海の状況を最も明確に感じ取ることのできるルアーとなっている。夜が明けてくるのは早いもの。一通りの方向のサーチが終わるころにはルアーの着水点も、その後の航跡も十分に目視できるようになってきた。
目の前を横切るように帯状に潮が効いているゾーンがあるようなので、そのゾーンへ入るタイミングと抜けるタイミングを意識しつつ、流れの強弱を感じたタイミングでスローなショートジャークでルアーを軽く潜らせつつ泡をひかせ、その直後に短いステイを入れてみる。
その2投目。流れの効いているところから出るタイミングのショートジャークでルアーの後ろにモワッとしたモジリが見えた。これは来るかと身構えながらステイに入ると、フッと視界からバンジーポッパーが消える。
派手さは皆無のサイレントバイトだったがすかさずフッキングを入れるとかなりの重量感がロッドを持つ手に伝わってくる。
全力でためつつリールを巻き込みにかかるも、なかなかリールのハンドルが回らない。そこでさらに頭をこちらに向けるべくロッドワークを屈指するも状況はあまり変わらないので、まずはロッドをできるだけバットから曲げこむことで魚にプレッシャーを与えつつチャンスを待つと、数秒後にようやくリールを巻けるようになってきた。
しかし、魚の動きを制御しきれず、こちらの意図からワンテンポ遅れて魚の動きがついてくるような状況が続く。
この状態で素早く寄せてしまうとその後が大変になる可能性が高いので、ある程度魚のいう事を聞きながら魚の動きに合わせる感じで時間をかけて寄せてくると、思惑通り、魚が足元まで寄るころにはかなり体力を奪えた様子。近くに寄ったところでフッキングの状態を確認すると、案の定、フロントフックはガッチリと口横にかかっているもののテールフックがエラの下にかかってしまってルアーが顔の横に張り付いた感じになっている。どうりで魚の動きを制御しづらいはずだ。
海が荒れていたら高い場所まで魚を抜くところだが、この日は波もないので、いつもよりも一段低いところに魚を抜き上げ、その後は降りて魚を確保しに行く。
80前半、重さ6キロはありそうな良い体型をしたブリだ。
この一本でもう十分。
まだ釣れそうな時間帯ではあったが、この日の釣りはこれで終わりとした。
ルアー:バンジーポッパー160
カラー:MH-85 ブラックシルバーラメ





